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EAFF東アジアカップ2013 / EAFF女子東アジアカップ2013決勝大会 - EAFF East Asian Cup 2013 Final Competition

特集コラム - EAFF EAST ASIAN CUP 2013 SPECIAL COLUMN

NO.072013.07.17

アジア王者・日本はEAFF東アジアカップ2013も制するか

Overview

アルベルト・ザッケローニ(Alberto ZACCHERONI)監督率いる日本代表はアジア随一のチームと考えられている。対戦相手の各国とは異なり近年の戦績は素晴らしい。カタールで開催されたAFCアジアカップを制し、2014年FIFAワールドカップの予選も楽々突破した。日本代表のこの快進撃がEAFF東アジアカップ2013でも続くかが注目される。

今年のEAFF東アジアカップ2013におけるザッケローニ監督の狙いは2014年FIFAワールドカップで使える控え選手の発掘だ。そのため本田圭佑(HONDA Keisuke)や香川真司(KAGAWA Shinji)のような日本代表の明らかな中心選手は今年のEAFF東アジアカップ2013には参戦せず、チームはJリーグ所属の選手で構成される。戦術面では監督の第一目的はおそらくディフェンスの立て直しとなるだろう。今年 6月のFIFAコンフェデレーションズカップで日本代表は3戦全敗を喫したが、これは他のパフォーマンスがそこそこだったにもかかわらずディフェンスの弱さでゲームをひっくり返されてしまったからだ。吉田麻也(YOSHIDA Maya)以外に有能なセンターバックがいないという深刻な弱点が明らかになった。鈴木大輔(SUZUKI Daisuke)をはじめとするJリーグのディフェンダー勢がどの程度の能力を発揮するかが重要な戦術面の要素となる。さらにコンフェデレーションズカップとここ数戦のワールドカップ予選では日本代表の目覚ましい活躍ぶりにいくらか陰りが見え、対処すべき問題の存在を示しているように思われる。ベストメンバーで臨むわけではないが、EAFF東アジアカップ2013は日本代表がまだ輝きを失っていないことを示す格好の機会となる。

Head Coach アルベルト・ザッケローニ(Alberto ZACCHERONI)

アルベルト・ザッケローニはユベントスやACミランなどセリエAの名門クラブでの経験を持つ、高名なイタリア人監督だ。2010 年のFIFAワールドカップで日本代表をベスト16に導いた岡田武史(OKADA Takeshi)監督の後任として日本代表監督に就任した。相手チームの細かい分析とモチベーションを鼓舞するリーダーシップで知られる。また日本文化に理解があり、そのことが日本代表監督就任の決め手になったとも言われている。ザッケローニ監督は前任者の成果を基礎に、チームを押しが強く攻撃力の鋭い獣に作り替えた。チームは2011年AFCアジアカップの頂点に立ち、2014年ワールドカップのアジア最終予選は5勝2分けで敗戦は1回だけだ。これまではヨーロッパのリーグでプレーする選手を中心にチームを構成してきたので、Jリーグ所属の選手で試合をどのように指揮するのかは興味深い。

Star Player 原口元気(HARAGUCHI Genki)

原口元気はJリーグで高く評価されているストライカーの1人である。浦和レッズを代表するスターである原口はかつてドイツの名門クラブ、バイエルン・ミュンヘンからのラブコールを受けたこともあり、2011シーズンには中心選手として9ゴールを挙げて高い潜在能力を見せつけた。柔軟性が高く、普段はウイングとしてプレーするがMFとして出場することもできる。原口は印象的なフットワークと左サイドからナイフのように鋭くペナルティエリアに侵入する動きに定評がある。また右足から繰り出す卓越したミドルシュートでも知られており、しかも自らリスクを冒すことをいとわない。激しい気性でも知られ、監督や同僚選手と喧嘩になることも珍しくないが、それだけゲームに賭ける情熱が激しいことの証明ともいえる。

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